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酒とスパイスのチョコレート
キッチンに行き冷蔵庫から水を出し飲みながらリビングに戻る。
リビングのテーブルに置きっぱなしにしていた携帯がメールの通知を告げているのに気付き壮史はメール画面を開く。
顎髭のあのエロ男からのメールに壮史はまた首を傾げた。
何だ?
鍵?
主語を入れろよ、おっさん。
訳がわからず壮史は返事も返さず携帯をテーブルに戻してからソファにどかっと座り、ペットボトルの水を口に含む。
「壮史…………」
涙声の和希の声に壮史は慌てつつ振り向く。
「俺…これ………ごめん」
泣きそうな顔で和希は背中に隠すようにしていた左腕をおずおずと壮史の前に出す。
手首にはふわふわのピンクの手錠。
壮史は口に含んだままだった水をぶーっと噴き出した。
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