302 / 412

春の夜に

「や、だって、眠い…」 「…和希」 「……………っ」 甘く低く名前を呼ばれ和希は泣きそうに顔を歪める。 上着を捲られ丁寧に舐められ、痛いほど強く吸われ、歯を立てられ身体を捩ると、また愛しそうに優しく撫で舐められる。 「ん、ぁ、壮……」 「気持ちい?」 ズボンと下着を太腿の途中まで降ろされ、唾液で濡らした指が後孔に触れる。 びくりと身体を震わせた和希を片手で抱き寄せ唇を重ねながら指を浅く入れられた。 細い喘ぎは壮史の舌に飲み込まれ和希は時折口を離し息を逃す。 追いかけるようにまた入り込む熱い舌に翻弄されながら和希はもう眠るどころではなくなってしまっていた。 「壮………」

ともだちにシェアしよう!