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春の夜に

「……和希」 耳朶や首筋にキスをし、性器を扱く手はそのままに名前を呼び壮史が和希に催促する。 「………………欲し、ぃ」 壮史から顔を背けるようにして小さく絞り出すように和希が言うとすぐに顎を掴まれ唇を重ねられる。 求められるままに舌を舐め合い絡め唾液を飲んだ。 手を離した壮史が和希の身体を跨ぐようにしながらサイドテーブルの引き出しからローションと避妊具を取り出す。 下を全て脱がせてから和希をうつ伏せに寝かせると開かせた脚の間に壮史が座り、ぶちゅと手のひらに出し温めたローションを和希の後孔回りに塗りつけ指を入れた。 さっきまでの解しで柔らかくなっていたソコは壮史の指に絡み吸い付いてくる。 「指が溶けそ…舐めていい?」 え?と和希が顔を上げると壮史の舌が後孔回りをつうっと舐めた。 「や、やだって、」 和希の腕が壮史の腕を掴むが、壮史の手も舌も止まらない。 ぐちゅぐちゅと指を出し入れし、時折ぐるりと回しながら戸渡りから戻る舌に和希の声が高く喘ぐ。 ずるりと指が抜かれ和希の腰が震えるのを見ながら壮史が避妊具の袋を破り装着する。 擦りつけるようにされ、和希が四つん這いになり腰を上げた。

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