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切ない春休み
身体を抱き寄せられる感触に和希が目を薄く開ける。
「ごめん、起こした?」
「………おかえり」
ただいまと壮史が和希に軽いキスを落とす。
少し酒の香りがする壮史にそのまま抱き締められ和希はまた目を閉じた。
が、壮史の手が臀部を揉み込み、和希が閉じた瞼を薄く開ける。
「………嫌?」
和希の目尻にキスをしながら壮史が囁くように低い声で聞くと和希はううんと首を振った。
「壮史に触れられて、嫌とか思うわけない」
和希は壮史の首に腕を回して首筋に顔を擦り寄せる。
そういえば最近してなかったなとふと思う。
「……どれくらいしてなかったっけ」
「三週間と四日」
ふっと笑ってしまうほど壮史の声が真剣で少し拗ねて聞こえた。
「………………我慢してた?」
「そりゃーもう」
ふふっと和希がまた笑う。
「じゃあ…」
身体を起こしながら壮史を見る和希が急に妖艶に微笑むのを見て壮史は思わず唾を飲み込む。
「サービスします」
するりと降ろされた手に股間を撫でられ、その手の中で質量を増したソレを揉み込み和希が赤い舌を出してみせた。
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