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甘い恋人
壮史の髪を洗う和希。
気持ち良さそうな声を時々あげながら壮史は歯ブラシを咥えていた。
「ゴシュシュ、ゴシュシュ、ゴシュシュのシュ」
ご機嫌で謎の歌を歌いながら歯磨きをしている。
「何の歌?」
「歯磨きの歌」
「………へぇ」
ぶくぶくとうがいをした壮史がまた歌いだす。
「きーれいーになりましたーいーこいーこしてちょーだーい」
和希を見上げてニコッと笑う壮史に膝が砕けそうになった。
可愛い………!!
酒に酔った壮史はたいていエロいおっさんのようになることが多い。
セックスをしたがる時もあれば、
ただイチャイチャしたいだけの時もある。
キスだけをやたら欲しがり散々煽っておいてコテッと寝てしまう時もあった。
酔っていると勃起しないと聞くが、壮史は当て嵌まらない。
いつもよりさらにしつこく甘く長い。
酔った壮史とのセックスはしんどい時もあり、多少の警戒をしていた和希はほっと短く息をついた。
どうやら今日は甘えん坊のようだ。
和希は頭を撫でてやってからシャワーを手にとった。
シャンプーで泡だらけの頭をもう一度いいこいいこと撫でてやると壮史がまたニコッと笑った。
シャンプーの泡をシャワーで流し、ボディーソープに手を伸ばす。
タオルを手にとろうとした和希の腕を壮史が掴んで止めた。
「手で洗って?」
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