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第5話
やっと起き上がれるようになった時、
まだ、はっきりしない頭のまま、
尚之が浴槽の縁に勝己を掴まらせて、
腰を自分の方へ向けた。
勝己はお辞儀をしたような体勢になっている。
「……脚を閉じて……」
今まで聞いたことの無い甘美な声で、耳元で囁かれる。その声にすら背筋がゾクゾクと震えてしまう。言われるまま脚を閉じると脚の間に鉄の塊のような熱を感じた。
――いったい僕はどうしてしまったんだろう…?なんで、言うことを聞いてるの?
息を整える間もなく、風呂場で行われているこの行為は本当に必要なことなのなのか?
ゆっくりと尚之が腰を動かすと、自分の下半身も一緒に擦られて、新たな快楽が生まれる。
「ひやっ……あっ、んぅっ……ふぅ…ん…」
甘い吐息が漏れ始める。
それが素股だということは、後々になって
知ることとなったのだが……
――将人には強烈すぎるだろうから、僕が教えてあげるべきかなぁ?
ぼんやりした頭の中でそんなことを考えていた。
それも束の間、急に義父のピッチが上がり、
さっきよりも質量が増していて、
自分の子供のものより立派で長い肉棒が
張り詰めた自分を擦りながら、出たり入ったり
しているのが視線の隅に入る。
ペニス同士が擦れあっているのだから、
幼い勝己が次の絶頂に導かれるには
充分なほど擦られて、尚之が白濁を
飛び散らせる間に、勝己は2回、吐精した。
シャワーで身体の泡や白濁を清めてから、
尚之はヘロヘロになっている勝己を
抱き抱えたまま、浴槽で湯に浸かる。
その間も「可愛い」「良かったか?」などと
言いながら、機嫌良さげに首筋にキスを
繰り返し落としていた。
これになんの意味があるのかを理解するには、
勝己は幼すぎた。
義父が次男ならともかく、間もなく12歳になる
長男相手に『可愛い』と言われても、
変な気分だった。この時に嫌悪感は抱かなかったのだが、不自然さは拭えなかった。
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