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第29話

勝己の母、明美が他界したあの時から、 尚之の中で、勝己は愛しい存在になり、 全てをこの手で育ててきた。 もちろん性に関しても、だ。 自分がまさか、小学生の泣き顔に欲情し、 これから成長し、男になっていく子供が 欲しくて欲しくて堪らない。 今、すぐにでも抱いてしまいたい…… そんな劣情を隠し、成長を待つなど、 それまでの自分には考えられないものだった。 運良く義弟の将人はスポーツの才能に恵まれ、 合宿所生活を強いられていて家にはいない。 自分で決めたこととはいえ、ある程度の成長をしてからでないと受け入れることが出来ない、と思い、16歳の誕生日まで待つ、ということは、尚之にとっても、我慢の連続だった。 皮剥きをし、自慰の仕方を教えながらも 精通もさせ、そのイキ顔に自分が勃起し、 『手伝って?』と頼むと頷いたので、 素股で再度、勝己のペニスを擦り、2度目の 射精をさせた。その時の表情も可愛くて仕方なかった。自室に戻ってからも抜けるほどに。 男同士のセックスでアナルを使うのは誰でも 知っていることだが、そこで気持ちよくさせるにはどうしたらいいのか……? 調べることは簡単だった。 実行に移した時に上手くいくかは、わからなかったが、数年間、脳内で何度も何度もシュミレーションをしてきた。 素股ではなく、互いの躰を繋いだ時の快感は 堪らないだろう……わかっていたことだった。 素股でも、あれだけ敏感に反応したのだ。 勝己をセックスに溺れさせるのは簡単だろう。 優しく躰を解して、抵抗を奪ってから挿入する。それを想像するだけで勃ちそうだ。指で前立腺を弄ってやったらどんな反応をするだろう?きっと可愛い反応をしてくれるだろう…… 自分でも歪んでることは承知の上だ。 自分で育てて、その手に堕とす…… それが歪みと言わずなんと言おう。 将人が家にいたら?と考えたこともある。 運良くスポーツ推薦で家を出ていくことになり結果、当人たちが嫌がっていたにも関わらず、別々に生活することとなった。 が、将人の帰宅時のスキンシップ過多にも、嫌な感じはしている。 勝己は男にしては華奢だし、まだ、中性的な顔をしている。対して将人はスポーツをしてるだけあって、がっちりとしていて、筋肉もほどよく着いていて、精悍な顔立ちをしていた。 兄弟は血の繋がりこそないが、すこぶる仲が良い。本当の兄弟以上だろう。 たまに携帯で連絡を取り合ってるようだが、スポーツなどの部活動をしている人間が長期の休みを取れるわけもなく、例え帰宅していていても、トレーニングを欠かすことない。 その分を取り戻すのが大変だということを知ってるからだ。将人がしてるサッカーに限らず、全てのスポーツをしている者に当てはまる。 それと楽器類も同様だ。必ず毎日のように調整してやらないと、痛みだすし、腕もその分落ちる。だから、その道を極めようとしている者ほど自分を律して厳しく鍛えている。 それを思うと、勝己自身どんなに努力しても筋肉がつくことがない華奢な身体をコンプレックスに思っているようだが、その躰のライン、スタイル、肌のキメの細かさは女性顔負けの綺麗さが際立つ。 触り心地の良い肌はその滑らかさが尚之をより夢中にさせている要因かもしれなかった。 どこを見ても、どこを触っても、完璧なほどに好みなのだ。しかも感度も最高で、躰の相性もピッタリだったら、手放す男がいるだろうか? ふと、口汚い言葉を言わせたくなる。 『強請ってみろ』と。 しかも誘い方も妖艶なほど美しい。 言葉のチョイスはイマイチだったが、仕方なく挿入してやる、と言いながらも、心の中では 「……仰せのままに……」 そんな言葉を呟きながらも、声にはしない。 その言葉を口にしてやるのはまだ先の話だ。 もっともっと自分を求めるようになったら言ってやるつもりだ。メス堕ちまでもう少しだ。 挿入れて欲しいという彼の要望通りに…… もうすでに柔らかいそこに勢い良く押し込んだ 心地好い嬌声が上がる。同時に勢いよく白濁を吹き上げた。

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