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第30話
『ところてん』を初めて見たし、
勝己にとっても初めての経験だった。
膝立ちのまま、両手を掴まれて勢い良く挿入ってきたそのままの勢いで白濁を吹き上げた。
「……ぁ……あぁ〜……ぁん……」
ガクガクと震える躰を抱きしめて横に寝かせて普段とは違う角度で再度、勢いのままツッコむと、怖い……何か来る……と怯えてる姿が可愛い。平気だと抱きしめながら律動を繰り返していると、快感を拾い始め、徐々に入ってた力が抜けていく。
なんて従順で素直な躰なんだろう?と思う。
あの日から毎日のように、勝己は尚之に呼ばれるがままに、尚之の寝室で夜を過ごすようになっていた。セックスが長いのもあり、寝室に入る時間も早い。
規則正しいようで、爛れた生活を送っていた。
今夜もいつものように
「勝己が好きだ……愛してる……ずっと変わらないよ?俺から逃げられると思うなよ?」
呪いの呪文のように毎晩繰り返される言葉……
そう思い込ませて、躰と共に自分の方に堕ちて来ればいい。まだその言葉に素直な勝己は戸惑いの色をうかべるが、その言葉に陶酔するようになっても、愛の言葉を紡ぐことは辞めない。
一種の洗脳のようだと自分でも思う。
けれど、勝己はその従順さを増した気がする。尚之が命令すれば簡単に足を開くし、恥ずかしそうな素振りを見せても全てを晒してくれる。
「ほら、手を使って腿を開いて俺が舐めやすくなるように脚を開いてごらん?」
少し腰が上がるような体勢になり、
アナルをちゃんと舐めやすい角度まで
足を上げてくれる。
舌を添えるだけでビクッと跳ねる躰は、早くもその先を期待して、解されるのを待っている。
ぴちゃぴちゃ音を待てながら舐め始めると
「……あん……ふっ、……あぁ……んっ、」
高い声で感じてることを伝えてくる。
「……本当に可愛いよ……もっと感じて……」
「……ぁん……あぁ……あっ、あっ、ぁん」
すがりつくような、か細い手の力で、
背中に回る手が愛しくて仕方ない。
あともう少しだ。
尚之の元に堕ちて来るのは……
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