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第31話

セックス三昧の日々も、きちんと睡眠時間も 取っている。ぐっすりと寝ている勝己を 起こさないように朝食の準備をし、 勝己を送り出してから、自分も出勤する。 会社が遠くない、というのが1番の利点かも しれない。さらに車で通えるので、渋滞さえ なければかなりの短時間で到着する。 学校帰りには必ず会社に顔を出させるように していたのは、将来的に手元に置くためだ。 自分の会社であることは、そのあたりが 便利ではあったのも事実だ。 男友達との遊ぶ時間も優遇して、来る時間に ついては、ある程度の猶予を持たせている。 ただ、女友達と2人きり、というのは 禁じているが、例の彼女はたまに接触してくる らしいが、もう、勝己ではなく、尚之について 聞いてくるそうだ。 ストーカーされるのは面倒くさい。 大人と子供の差を見せつけるために 躰を繋いだが、あんなビッチとは二度と 関わりたくない。 元々筆おろしが好きな女だったんだろう。 純粋そうな勝己に目をつけたのも なのだろうが、誰にも手渡す気は無い。 秘書課の連中も、段々と勝己に慣れてきて、 お茶菓子にも、力が入ってきている。 尚之に振られた事務の人間は多いのも確かだ。会社に何をしに来ているんだ?と。 金目当てで近づいて来てるのが見え見え なのが気分が悪い。色仕掛けなど当初は、 日常茶飯事だったので、見たくもない ミニスカートや露出の多い服装に制限を かけたのはその時からだった。 おかげで、今は清潔感ある服装で出勤して もらっているが……会社としては、 それが普通の光景だ。そんなところからの スタートだった。 そういった社員は早々に寿退社をしていたり 社内の男性と付き合ったりしていた。 ――結局は誰でも良いんじゃないか? と思ってしまう。 そしてターゲットは急に出入りを始めた 勝己に向かうことになってしまったのだ。 女子社員としては、次期社長となる勝己に 少しでも媚びを売っておきたいのだろう。 ――だが、そんな毒牙にかける訳にはいかない 目の届く所に置いているのはその為でもある。 最初から慣れさせておけば、変な女にも ひっかからないだろうし、その頃には、 女に興味すら持てなくなるだろう。 徐々に追いつめてるのは自分だという自覚は ある。数年間の我慢もしてきた。 ぽっと出の女に引っ掛かるような 教育をしているわけではない。 自分の目の前に座らせているのには、 そういった理由もあったし、勝己が どんな風に尚之の仕事に目を向けてるのか、 それも気になった。 「おまえもあぁやって茶を出したり、私の仕事の補佐をしてもらう仕事をしてもらうからな」 秘書課の仕事を見て、ある程度の流れを見せる 同時に、傍付きやスケジュール管理等の打診、 営業の接待について、等が頭上を通過していく それは勝己を試す、という理由もあった。

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