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ご主人様
雨が止むまで屋根の下にいようと思っていたのに、なぜか温かいシャワーを浴びているぼくちん。
やっぱり身体が冷えていたのか、じんわりと熱が戻る感覚がして、凍えた心も溶けかける。
全体的に白を基調とした浴室で左脇にはバスタブ、目の前には大きい鏡があり、淡い色のボトルのシャンプー、コンディショナー、洗顔フォーム、角質とりのジェルによくわからない美容グッズまであってまるで新しいマンションに住む女性の一室のようだ。
でも、ぼくが座っている椅子は家の前にあったベンチより濃い茶色で、なんか昔を感じてなんだか落ち着く。
頭と顔を洗い、次は身体なんだけど、ちょっと躊躇うぼくちん。
それはお尻の穴を洗うこと。
いつも身体はご主人様が洗ってくれていたから、もちろんお尻の穴も例外ではない。
「ご主人様……」
ぼくちんは本当に捨てられたのか、もう愛してくれないのか
頭の中をグルグル駆け回る考えがぼくちんを追い込む。
悲しい気持ちを掻き消そうと、ガサツに身体を泡だらけにする。
ふと鏡を見ると、トボけた顔が映る。
明るい茶色のショートヘア、たぬき顔の自分……でも、ご主人様のお気に入りの口元のホクロが見えた。
‘‘いやらしい穴、綺麗にしてみろ’’
「はい……ご主人様」
ご主人様の命令が聞こえてきたから、ぼく……三角満 は腰を上げ、ボディソープを中指に塗りつけて後ろへと持っていく。
何回か入口に触れて、思いっきり目を閉じてから奥へと指を差し込む。
「アアッ!」
ツプッと開通した後に内壁が擦れた気持ち良さに思わず叫んでしまった。
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