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 健斗の腕はぎゅうぎゅうと江彦の体にしがみつく。江彦の手は抱き返しつつも、健斗の丸い頭を撫でている。 「俺も、俺も好きっ」 「ありがとう。ずっと一緒にいような」 「うん、うん!」  二人は地上へと戻るまでずっと抱きしめ合っていた。イルミネーションは少しも見らることはなかったが、二人にはかけがえのない思い出になった。  そこからずっと二人の心にはお互いしかいない。

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