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第23話 眠れない夜
涼太、ごめん。
我慢しようと思っても、涼太がちょっと隙を見せれば、そこにつけ込んで触れたくなる。
どうしようもないくらい泣かせたくなる。
涼太が男を好きにならないって事も、俺を友達以上に思えないって事も、痛いくらいわかってる。
それでも、涼太の言葉、仕草、からだの熱さ、どんなことからも、僅かな望みがないかと探してしまう。
だけど、こうして繋がっていても、結局俺の独りよがりだ。
「あ、むりっ、ちょ、ほん、と、もぉ 、・・・あおっ」
繋がって、名前を呼ばれるだけで、限界が来そうになる。
「青っ、もう、ま、あ、まじっ、やめ・・・」
ああ、俺に揺さぶられて涙流してる涼太・・・ヤバイ、めちゃくちゃかわいいな・・・
・・・え・・・?
ふと気がつけば、涼太の体が、自分自身で出した精液にまみれている。
もしかして、後ろだけでイった?
そう思った途端、必死で止めていた激しい感情が、溢れ出してくる。
「前、触ってないのにイクなんて、涼太の一番気持ちいいとこって、やっぱココなんだ」
「ちがっ、これ、はっ」
「嘘つき。ココだろ?ホラ」
涼太の弱い所を擦るように動く。
「あ、やだ、って、あ、んんっ」
「涼太のなか、ヒクヒクして、もっと欲しいって言ってるけど?」
「はぁ、あ、ち、がう!」
「違わねえだろ?突っ込まれてあんあん言わされて泣かされて、イってんのにまた、前、勃たせてんじゃん」
「言う、なっ、も、むりっ、ああっ」
「なあ、気持ちいいって、素直に言ってみ?」
「ううっ、」
「ホラ、泣いてないで早く言えよ」
涼太は、涙で濡れた目元を腕で隠して俺を見ないようにしている。
目を覆っている腕を剥がし、口元を抑えつけて至近距離で涼太の瞳を捕らえる。
「自分が誰に抱かれて、誰で感じて善がってんのか、ちゃんと見ろよ」
涼太の後ろに、きゅうっと締めつけられて思わずイキそうになる。
くっそ・・・
「死ぬほどイカせてやっから、自分が誰のものになってんのか、ちゃんと見とけ」
その後、俺は、涼太が気を失うまで何度も抱いた。
抱きながら、涼太の体に俺の形が、匂いが、跡が残って消えなければいい、そう思っていた。
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