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第42話 誕生日は大人になる日 3

「う、・・・あ、・・・んんっ」 「アレ?涼ちゃん、俺の事ぶっ殺すんだよね?もうそんな気無くなっちゃった?」 くっそ、手足が自由なら一発でぶっ倒せるのに~! のぞむに、しつこいくらいに乳首を弄られて、オレは声を我慢するので精一杯だった。 「ほんっと、やらしーな涼ちゃん。ここ、こんなピンとさせちゃって」 やめろ~!言うな、恥ずかしーだろ! ・・・て言いたいけど、口を開いたら、ヘンな声が出てしまう! こんな、声とかのぞむに聞かれたら、また青が怒る・・・ ってイヤイヤイヤ。今、青はカンケーねえだろ! とにかく我慢・・・ 「もうそろそろ勃ってっかな?」 のぞむの手が、下の方へ移動してくる。 やべぇ。オレ、反応しかけてっし、ちんこ触られたらまずい・・・ 「っあ」 のぞむの手が、下に触れたその時 ドンドンドンドン 部屋のドアを叩く音がする。 「もー、いいとこなのにうるさいな、シカトシカト・・・」 ドンドンドンドンドンドン ドアを叩く音は鳴り止まない。 「マジうるさい。ちょっと見てくるから待っててね、涼ちゃん」 ホッ、助かった。 「なんすか?うるさいんですけど?」 ドアの内側から声をかけるのぞむ。 「・・・すみません。下の階の部屋から水漏れの苦情がありまして、バスルームの確認だけさせてください」 オレの位置からは見えないが、ドアの外からの声に、のぞむがチッっと舌打ちをして、しぶしぶドアを開ける音がする。 「あ」 「見つけた」 ドカッ のぞむがドアの方から飛ばされてくる。 え?なに? どーした? 「涼太、無事?」 「あ・・・青、なんで・・・」 拘束されたオレの姿を見て、青の顔色が変わる。 青は、起き上がろうとしているのぞむの胸元を足で押さえつけ、のぞむを冷ややかに見下ろす。 「宮野、涼太に手出すなって言ったよな」 「山田・・・俺、約束はしてないはずだけど?」 「涼太になんかしてえなら、俺の許可を取れ」 「はっ、涼ちゃんはおまえのものじゃないだろ。狂ってんの?」 「ああ、俺は涼太に狂ってっから、てめえに何するかわかんねえな」 青、やめてくれよ、オレに狂ってるとか・・・こわいわ。 「なーんかシラケちゃった」 今まで静観していた、お姉様が拘束具を外しながら、オレの耳元で囁く。 「王子様、カッコイイじゃない。大事にしてあげなよ」 はあ?王子様~? 「のぞむ、もういいでしょ、こんな熱くなってるの、あなたらしくない」 「はあ」 お姉様の言葉に、溜息をつくのぞむ。 「涼太、帰るぞ」 「あ、あー・・・」 「なんだよ」 「あー、なんか、酒入ってるせいか、頭グラグラして立てねえ」 「しょうがねえな、ホラのれよ」 青がオレの前で、背中を向けて屈む。 オレは恥を忍んで青の背中にしがみつく。 うう、またしても屈辱・・・。情けねー・・・。 青に背負われて、外に出ると、自分がいた所がラブホテルだったと知って、ショック・・・。 オレの初ラブホは、こんな経験で終わってしまったのか~・・・ 「青、なんでここにいるってわかったんだよ?」 「ああ、GPSだよ」 「GPS・・・?」 「昨日、涼太が寝たあと、スマホに追跡アプリ入れといた」 「は?おまえ、なに勝手に・・・」 「そんなことより、涼太。俺、かなり怒ってんだけど」 「・・・すいません」 「反省してんの?」 「・・・してます」 「そー。じゃあ帰ったら、お仕置きしないとな」 「え?」 「返事」 「・・・ハイ」 まだ夜は終わりそうにない・・・

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