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第44話 ハタチのお仕置き 1
涼太が飲みすぎ、フラフラで歩けないため、タクシーで帰宅した。
部屋に入ってすぐに、涼太をバスルームに放り込み、強めのシャワーを、服を着たままの涼太にかける。
「つめてっ、ちょ、濡れる!青バカ、やめろ!」
「宮野の匂いついてんだろ。全部洗い流せ」
涼太の拘束されていた姿を思い出すと、腹の底からふつふつと湧き上がる怒りに支配されそうだ。
「宮野に何された?」
涼太の背中をバスルームの壁に押し付け、問い詰める。
「・・・別に。何も・・・」
「嘘つけ。その首の跡はなんなんだよ」
「あ!」
しまったという顔をする涼太。
・・・すげえムカつく。
「へえ。俺に相当泣かされたいみてーだな、涼太は」
「わかった!言うから!ほんとに!」
「全部言えよ。隠したら、宮野の前で犯す」
「う・・・。き、キス。された」
「どんな?」
「あ、おと、してるみたいなやつ・・・」
「・・・へえ」
やべえ。自分で聞いといてなんだけど、ダメージが半端ねえ。
「なんか・・・口に指入れられたり・・・」
ブチッ
口に指を・・・?ふざけんなよ、宮野・・・汚ねえんだよ!
「・・・あと、く、首に・・・キスマークを・・・」
「・・・」
「・・・あと、ち・・・くび?舐め、られたり」
ブチブチッ
「・・・で、青が来た」
「・・・涼太、まさかと思うけど、勃ったりしてないよな?」
「え!?・・・た、勃ってない・・・」
目を泳がせて、少し俯く涼太。
「・・・・・・」
俺は、無言で涼太をじっと見る。
「勃ってねえって!・・・完全には」
「完全には?それって反応はしたってことだろ」
「う・・・」
「宮野にキスされて舐められて、感じたって事だろ?」
腹ん中がぐちゃぐちゃに掻き回されてるみたいに気分が悪くなる。
「言えよ」
「・・・お、が」
「あ?」
「青が!こんな、男に触られて感じる、からだにしたんだろ!」
え、俺、のせい?
涼太は俯いたまま、顔を真っ赤にして下唇を噛んでいる。
こんなに俺は腹がたっているのに、こんなにもこいつの事をかわいいと思ってしまう。
・・・マジで重症だ。
「涼太。俺を見て言え。今の」
涼太が、俺をキッと睨む。
「てめぇがオレのからだ、弄ってばっかだからこんなんなっちゃったんだろ!」
涼太の言葉に、俺を見る瞳に、ゾクッとする。
俺が、涼太の体を・・・。
どうしようもない優越感と支配欲が、全身を駆け回る。
「そーかよ・・・。だけど、俺以外の奴で感じる体にした覚えは無いけどな」
「な、なんだよ、それ・・・」
頬に手を伸ばすと、涼太はビクッと肩を竦める。
「何?なんかされるって期待してんの?」
「っはあ?なわけねーだろ!いきなり触ろーとすっからびっくりして・・・」
「おまえがそんな反応していいのは俺だけなんだよ、覚えとけ」
涼太の首筋につけられた跡に思いっきり噛み付く。
「あっ、いっ、てぇっ・・・」
俺の歯が深く食い込む痛みに、涼太が涙目になる。
「ほんと、俺を煽んの上手いよな、おまえ」
「はぁ、はぁ、っ煽ってなんか・・・」
「涼太の期待に応えてやるよ」
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