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第62話 スクールリベンジ 2
「ただいま」
「え!涼くん!」
今日は早番で17時上がりだったため、ドス黒ミッションで着る、高校の制服を実家まで取りに来た。
「涼くんが生きてた~!」
久しぶりに会う母が飛び付いてくる。
「死んでねーし。死んだらかーちゃんに連絡いくだろ」
「だって~、あんなにケンカばっかりしてて、ママ何回も学校や警察から呼び出されてたのに、なんにもなくなっちゃったから・・・心配で・・・」
「それ、逆に安心してよくね?オレもう社会人だし、ケンカなんかしねーし」
「涼くん大人になったね・・・」
涙を流す母。
長くなりそうでめんどくさいな・・・
泣いている母を無視して、自分の部屋へ行く。
どーか、制服がありませんように・・・
クローゼットを開けると、キッチリクリーニングされた高校の制服一式が掛かっていた。
ああ~、あるのか・・・。
ガッカリしながら、制服一式をトートバッグに入れて部屋を出る。
「涼くん、青くんとちゃんと仲良くやってる?」
「え!?そ、それなりにちゃんと、やってる」
まさか、ねーちゃん、かーちゃんに、青とのこと言ってねえよな・・・?
「そう。よかった~」
色々聞かれる前に早く帰ろ・・・
「そういえば、美織ちゃんが青くんと涼くんが・・・」
「かーちゃん!オレ、今日急いでっから、またな!」
「そう・・・。気をつけてね。青くんによろしくね」
急いで玄関を出て家から離れる。
みおりが何言ってんだよ~!気になるけど、聞きたくねーな・・・
帰ると、青が既に制服姿で待ち構えていた。
「おかえり。涼太も早く着替えろよ」
チュッっと軽くキスをして、何だか機嫌が良さそうな青。
卒業して、一年以上も経ってんのに、今更制服着て何が楽しいんだ・・・。
「あ、今回のミッションは軽いキスだけでいいらしいぞ!設定が高校生だから、濃いのはNGらしい」
設定ってなんだよ・・・。腐女子、意味わかんねえ。
自室で着替えて、鏡を見てみる。
濃紺のブレザーに白のカッターシャツ、ボルドーのネクタイ、黒のニットにグレーのチェックのパンツ・・・。
見た目、高校の時とあんま変わんねーな。
青の制服姿、なんか違和感あったのに、オレ、違和感無いってどーよ。なんか悲しいわ。
「涼太、着替えた?」
青が部屋に入って来て、オレを見て固まる。
「どーせ、成長してないオレをバカにしてんだろ」
「え?ああ、うん。全然変わんねーな、涼太」
「うるせえ。見た目変わんなくても、中身が成長してっからいーんだ!」
「・・・そーだな」
ドンッ
な、なに?
いきなり壁ドン?
・・・からのキス。
カシャカシャカシャカシャ
「ハイ。ミッション終わり」
青がスマホをベッドの上に放り投げる。
「いいんだ?じゃあ、もう着替えよーぜ」
「涼太、なに言ってんの?着替えさせるわけねぇだろ」
「え・・・でも、もう終わったんじゃ・・・」
「高校の時、俺が涼太にどれだけ触りたかったと思う?」
「は?なに、どうした?」
青、なんかスイッチ入った?
「なあ、あの時したくても出来なかったこと、今やっていい?」
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