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第86話 繋いだ手 3
涼太と俺の指で、前立腺を刺激し続けると、涼太の腰が自然と揺れてくる。
「あ・・・青、もう、イ・・・ク」
「いいよ、イけ」
「んっ、ぁあっ!」
涼太から吐き出された液体が、シーツの上にパタパタっと落ちる。
「ちゃんと自分でイケんじゃん。エライな、涼太」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
くたっと体を横たえる涼太の足を持ち上げ、仰向けにして、俺のモノを捩じ込む。
「うぅっ、や、待って。今、まだっ」
涼太の力無い抵抗をよそに、奥へ突き進むと、体を震わせながら、涼太はいつものポーカーフェイスを涙でぐちゃぐちゃにして喘ぎ出す。
涼太がこんな風に乱れるのを知っているのは、自分だけだという優越感が俺を支配して、ゾクゾクする感覚が体を襲う。
「涼太、俺以外でこんな風になんないで。約束して?」
「あっ、なんっ、な・・・からっ、あぅっ」
いつも言わせるのは俺の方で、涼太から何かを約束してくれることなんか、ない。
始まりも、今も、俺が涼太に求める事ばかりで、涼太の本心の奥底はいつも見えない。
あいつと手を繋いでいた時、涼太は何を思っていたんだろう。
宮野に触られた時、どう感じたんだろう。
こんな事を考えている自分を、涼太に知られたくない。
「涼太、気持ちいい?」
涼太の前髪を掻き上げ、涙でドロドロになった瞳に問いかける。
「あ・・・っ、きもち、い、からっ、キスっ、して」
「口、開けろ」
「は、あっ、はあっ」
素直に涼太が開いた口の端から、今にも唾液が零れそうになっている。
ほんっと、普段のこいつからは想像もつかねーくらい、いやらしいカオ。
涼太の舌に自分の舌を絡めて、深く咥内を侵す。
涼太の後ろがぎゅうっと狭くなり、もっていかれそうになる。
「っ涼太、俺もうイッてもいい?」
「っやだ、も、ちょい・・・」
余裕かよ、クソ。
腰をめいっぱい突き出し、奥深くまでググッと突き進むと、涼太の中がヒクヒクと痙攣し出す。
「あおっ、あ、あ、も、いいっ」
「まだ、なんじゃ、なかった、のかよっ」
「は、あんっ、あぁっ、ん!」
同時に果てた後、覆いかぶさるように、涼太の熱い体をぎゅっと抱きしめる。
「・・・青?ちょ、くるし・・・」
「ちょっと黙ってろ」
抱きしめる力を更に強めると、涼太は黙って俺の背中に手を回して、ポンポンと背中を軽く叩く。
「・・・涼太、手、繋いでいい?」
「ふっ、なんだよソレ」
「笑うな」
「・・・いいよ」
繋いだ涼太の手は、ほんのり暖かかった。
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