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第106話 ここにいる 3

今日の涼太、ミョーに積極的だな。 いじめ倒してやろうと思ってたのに、俺の方がヤバイかも・・・。 「涼太、入れていい?返事は?」 後ろ、まだ充分に柔らかくなってねぇしな。 さすがに性急すぎたか? 「・・・青のちんこで、ちゃんと拡げてくれるなら・・・」 ムッラ~~~ オイオイオイオイ。 なんて事言うんだよ!この二週間の間に何があったんだよ! 涼太のスキル上がり過ぎだろ! 涼太を組み敷いて、後ろの穴に俺の先を、ぐっと押し当て、止める。 「涼太、なんか俺に言うこと、無い?」 入れて♡とか・・・ 「あ!そーだ、オレ昇進したんだ!給料上がるから、どっか遊びに行こーぜ」 「あ、そーなんだ・・・」 がっくし・・・ イヤ、めでたいよ。喜ばしい事だけども! この状況で、言うことじゃねーだろ。 エロい涼太もいいけど、やっぱこっちのが涼太らしいか・・・。 「おめでとう。がんばったな」 「ありがと」 嬉しそうな顔しちゃって・・・。クソかわ・・・。 「あと・・・、もう、きていい、よ」 急に恥ずかしそうに、伏し目がちに言う涼太。 ぎゅんっ なんだよ、そのギャップは!ああ~もう! これ以上可愛くなんなよ。また変な奴らが寄ってきたらどーすんだよ。 「涼太、これ以上心配させんなよ、マジで」 「は?・・・っ、い・・・っ」 ゆっくり涼太の中に入り込むと、まだ解れていない涼太の中が、ビクビクと痙攣する。 「痛いか?ごめんな」 ぎゅっと目を瞑った涼太の睫毛が濡れて、体が小刻みに震えている。 「はぁ、はぁ、いってぇ・・・。けど、はぁ、青だから、ゆる、す」 俺だから・・・許す・・・ 涼太の言葉に、胸が締め付けられる。 色気なんかひとつも無い一言だけど、どんな言葉より、いつも見えない涼太の心の奥が、少しだけ見えた一言に思えた。 「痛てぇ!からだ中クッソ痛てぇ!」 うつ伏せになって、枕に顔を埋める涼太が文句を垂れる。 「好きにしていいって言ったの、涼太じゃん」 「だからって、もっと優しくすんだろ!ふつー!」 「あー、俺、好きな子ほど虐めたくなるタイプだから」 「真性のドSだな。変態やろー」 「俺、涼太にしたいことまだいっぱいあんだよな、覚悟しとけよ」 「う・・・」 涼太が俺を恨めしそうに睨んでくる。 「そんな顔しても、かわいいだけだぞ」 はあ、と大きく溜息を吐いて、涼太は俺にぴたっとくっついてくる。 「・・・もしまたいつか離れるくらいなら、我慢してやる」 「涼太・・・」 「だから!もう別れるなんて言うなよな!」 俺は耳まで真っ赤にした涼太をぎゅっと抱きしめる。 「言わねーよ。涼太がここに、俺の腕の中にずっといてくれるなら」 離れていた時間を埋めるように、俺達はいつまでもお互いの体温を感じていた。

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