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第123話 青の貞操 3
「あらら。瀬戸帰っちゃったな」
「あああ青が、変な事すっからだろ!やめろよ、人前でこーゆー事すんの!」
唇に触れた俺の指から逃れるように、涼太は顔を背ける。
「だいたいな~、瀬戸は青が好きなんだよ!おまえのケツ狙ってんの!それなのに変な誤解されるよーな事すんな!」
瀬戸が?俺を?有り得ねぇ。どう見たってあれは・・・
「誤解?人前で俺に弄られて勃たせてんのに、誤解もなんも無いだろ」
「だからっ、それはおまえが・・・」
「来い」
涼太の腕を引っ張って、個室のトイレに放り込んで、壁に体を押し付ける。
「いってぇな!マジでオレの扱い雑すぎんだろ!ほんとに好きなのかよ」
「おまえこそ何考えてる?瀬戸が俺を好きだとして、そんな奴をなんで俺に近付けるんだよ」
「特に・・・なんも考えてねーし」
まあ、そうだろうな。
涼太のそういう所が、時々、物凄く腹ただしい。
「ここ、このままにしたままでいいわけ?」
涼太の下半身に手を伸ばして、先の方を服の上から強めに握る。
「いっ!」
俺が強く掴んだため、涼太は痛みに腰を屈めて俺の腕にしがみつく。
キィ
トイレの外側のドアが開いて、人が入って来る気配がする。
涼太の手に力が入って体が強ばるのがわかった俺は、しゃがんで涼太のベルトを外し服を膝まで下げ、先から涎を垂らし濡れているそれを半分だけ咥えた。
「っ・・・、ぅ・・・」
膝を震わせ、声が漏れないように自分の手で口を塞ぐ涼太。
咥えたまま動かずにいる間にも、涼太から溢れてくる液が、俺の口の中に広がる。
足音が遠のき、ドアの音がして人の気配がしなくなった。
「青・・・なんで」
視線を合わせると、瞳を潤ませた涼太が俺の髪をぎゅと掴んだ。
「オレ、もう・・・」
俺に動いて欲しいのがわかる。
それでも動かずに咥えたままでいると、涼太は泣きそうな声で言う。
「あお・・・、頼むから・・・して」
涼太の言葉に、表情に、俺は興奮で頭に血が上ったような感覚に陥る。
「んっ、・・・・・・っ!」
軽く吸っただけで、すぐに涼太が達する。
俺は咥内の精液を喉の奥に流し込んで立ち上がり、涼太の前髪をかきあげ上を向かせる。
「涼太。俺を取られたくねぇなら、俺達の間に誰も入れんなよ。わかったか?」
「はぁ、はぁ・・・わ、かった・・・」
「いい子」
素直に答える涼太が可愛すぎる・・・!
俺は、肩で息をする涼太の体をぎゅっと抱きしめた。
それにしても、瀬戸、か。
アイツが俺のケツ狙ってるわけねーだろ。ホントにバカだな、涼太は。
俺は思い出していた。
瀬戸と唯一話した時の事を。
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