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第146話 カミングアウト 3

「ああっ、も・・・やだっ」 「それって、もっとって意味だろ?」 濡れた涼太の目尻に舌を這わせる。 「違うっ、も、いいから!早・・・」 「奥でイっていい?」 「う・・・、・・・いいからっ、あ、も、むり・・・」 「涼太、マジ好き。ほんとカワイイ」 ぎゅうっと締められて、俺は涼太の深いところに吐き出す。 「は、はぁ、はぁ・・・。マジ信じらんねぇ・・・こんなとこで。もういい歳なんだから、節度ってもんがあんだろ」 乱れた息を整えながら、涼太が俺に説教じみたことを言う。 「どこでだって涼太が欲しいと思ったら、俺は抱く。外だって、人混みだって、いつだって。覚悟しとけ」 俺の言葉を聞いた涼太が青ざめる。 「お、おまえ、ド変態に磨きかけてんじゃねーよ!こえーんだよ!」 本当にそんな事するわけねぇだろ・・・。 ビビってる涼太もクソかわいいな! 「そうやってずっとビクビクして、俺の事だけ考えてろ」 「ぐ・・・。おっちゃんもおばちゃんも、なんで許したんだよ・・・反対された方がよかったかも・・・」 「残念だったな、ぜってー逃がさねぇから、安心して俺のそばにいろよ」 ずっと。もう二度と離したくない。 涼太がいなかった二年間を思う。気が遠くなる程長くて、涼太を思わない日なんか無くて、苦しくて・・・ やっと、やっとで今、この腕の中に・・・ 「青っ、苦しい!」 つい抱きしめる腕に力が入って、腕の中の涼太が呻く。 「早く抜け!入れたままギュッてしたら、オレの体折れるだろーが」 「わりー・・・。つい」 ああ~。まだこのまま涼太の中いたかったのにな~・・・。 ・・・あ、なんだか・・・ 「オイ。何またデカくしてんだよ。さっさと抜け」 「・・・もっかいヤっていい?」 「っ!ふざけんな!あ!ちょ・・・動くなって!」 涼太の制止を無視してゆっくりゆっくり腰を前後させる。 「・・・あ・・・、だ、ダメそれ・・・う・・・やめ・・・」 ダメって言ってるくせに、ちゃっかり気持ち良くなっちゃってんだから。 「無理。涼太の口癖だろ。そんなアヘ顔してる涼太前にして、俺が止めれるわけねーだろ」 「くっ・・・そ、ドスケベやろ・・・、あっ、んん・・・」 「にしても、お前がまだ童貞でマジよかった。女の体なんて触らせたくねぇしな」 「は?触っ・・・たしっ」 涼太の言葉に、思わず前後させていた腰が止まる。 「え!?だって、ヤってねーんだろ?」 「入れてはないけど、入れるまではやったし」 やめろ。聞きたくない!・・・聞きたくないけど・・・ 「入れるまで・・・って・・・どういう・・・」 「おっぱい揉んだり乳首いじったり、アソコ触ったりだろ、普通に」 ブチッ 俺が悩みもがいてた二年の間になんつー事してくれてんだよ・・・ 「そーかよ・・・」 「・・・青、なに、ちょ、顔こえーから・・・」 「ぜってぇ許さねえ・・・!」 「え!?なんで?あ、あ、待て、奥もう、やだって・・・ああ!」 この後、涼太のカミングアウトに怒りまくった俺は、車内で朝まで抱き潰し、逆に涼太を怒らせて、しばらくお触り禁止令をくらってしまったのだった・・・。

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