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第151話 ご乱心 1

部屋に帰ってすぐにパンストを脱ぐと、皮が捲れて赤くなっている踵を、青が消毒して抗菌薬を塗って絆創膏を貼ってくれる。 「さすが。医者なだけあって手際いいじゃん」 オレが褒めると、ふ、と嬉しそうに笑顔になる青。 「オレ着替えてくるわ」 ソファから立ち上がり、自室に行こうとするオレの履いているスカートが後ろからバッと青に捲られる。 「・・・オイ。やめろ。いい歳こいてスカート捲りかよ。小学生か!」 「んー。ボクパンじゃ色気ねえな」 当たり前だろ!スカート履いてる男に色気を求めんな! スカートの裾を捲り上げて、青がオレの下着を引き摺り下ろす。 「おい!やめろって!」 「コレもっかい履いて」 さっき脱いだ肌色のパンストを青に手渡される。 ・・・は? ノーパンでこれを履け、と? 「・・・嘘だろ?」 「本気。履いて」 「そんな恥ずかしい事できるかよ!おまえ、寝不足でおかしくなってんじゃねぇよ!」 絶対無理! 「そのカッコのまま外放り出されたくなきゃ、俺の言う通りにしろ」 「ぐっ・・・」 ノーパン女装姿で放り出されるのはマズイ・・・! 「履けばいいんだろ!」 言われた通りにもう一度パンストを履く。 「なんか・・・履き心地悪い。ちんポジ悪すぎ・・・」 履き心地も悪いし、・・・気分も最悪。 「ほんと男に見えねぇな。よく見ると美織さんとも違う。ちゃんと涼太なんだよな」 青がジリジリ近付いて来て、思わず後退り、背中が壁に当たる。 「女の涼太、カワイイ」 青もオレも、ゲイじゃない。やっぱり、女の方がいいに決まってるよな・・・。 「どーせオレは男だよ。悪かったな」 「悪いとは言ってねーだろ。俺は、涼太だったら男でも女でも好きになってる」 青にそう言われて、顔が赤くなってしまう。 こいつ、恥ずかしいセリフ真顔で言うんじゃねーよ。こっちが恥ずかしいわ! ガバッ 「ぎゃっ!」 青は真顔で恥ずかしい事を言ったかと思うと、今度は正面からスカートを捲り上げて、オレの股間を食入いるように見る。 「み、見んなバカ!こんな気持ちわりーもん!」 「見るために履かせたんだから見るだろ。気持ち悪くねーし。すっげーエロ・・・」 「おおおおまえっ、おかしい!・・・あ!」 パンストの上から青に唇を押し当てられ、ビクっと腰が浮く。 スカートに頭を突っ込んだままの青の舌が上下して、先の方を甘噛みされて、こんなカッコで羞恥心しか無いはずなのに、快感の方が勝って反応してしまう。 「青、待っ・・・、服脱いでから・・・」 「ダメ。脱ぐな。ウィッグも取るなよ」 「でもっ、恥ずかしいしっ」 「女のカッコで恥ずかしがってる涼太、もっと見たい」 ~~~!意味わかんねぇ!イケメンのクセになんでこんな変態なんだよ! 「恥ずかしがってる割に、こっちはだらしない汁垂らして悦んでんじゃん」 「よよ悦んで、ない!」 ビッ パンストの尻の部分を裂かれて、直接青の指に入口を摩られて立っていられなくなって青の肩にしがみついた。 「も、・・・立ってるの、ムリ」 「このくらい堪えろよな。マジでチョロすぎ」 立ち上がった青に手を引かれてベッドに連れて行かれる。 「コレ、邪魔だな。スカートだけ脱いで」 「え!?」 スカートだけ、脱ぐ!?そんな事したら、どエライカッコになっちゃうじゃん! 「嫌だ」 「脱げ」 「無理!あ!やめろ!ちょ、ああ!」 あっという間にスカートを剥ぎ取られて、上は着ているのに、下はノーパンに破れたパンストという、わけのわからない情けない姿に・・・。 「涼太、エロすぎ」 青が下唇を舐めてオレを見下ろす。 なんでこんな変な姿に興奮してんだよ!怖いわ! 「ちょ、青・・・落ち着け・・・」

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