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第202話 強欲 2
「ん・・・んっ、・・・ん・・・あお、も舐めんな・・・っ」
ずっと触れるのを我慢していたから、涼太の肌の感触を何度も確かめたくて。
俺の手で、唇と舌で、感じてる涼太をもっともっと見たい。
「青も脱げよ。・・・オレばっか、・・・恥ずかしいだろ」
裸でベッドに横たわる涼太に対し、俺はまだシャツもボトムも着たままだった。
「この方が、虐められてる感じすんだろ?涼太、好きじゃんこういうの」
「すき、じゃねぇっ。んっ、ちょ、そんな、からだ中舐めたら・・・オレ、っ溶けて、無くなるしっ」
なんだそれ。言うことまで可愛すぎかよ。
「もうココ、触って欲しい?」
涼太の勃ち上がったそれを指差すと、まだ触れてもいないのに、溢れ出た先走りでいやらしく艶めいていた。
「触って・・・欲しくない」
「嘘だな。素直に言えよ。触ってって」
涼太のそれに手を伸ばす。
「触んなっ!触ったらイッちゃうから!」
伸ばした俺の手は、涼太に制されてしまう。
「じゃあ、こっち触ってやろうかな」
後ろを指で軽くつつくと、俺の指の動きに合わせてヒクヒクと吸い付くような動きをした。
「欲しがってんの?」
「ちがっ、・・・・・・く、ない」
お、意外と素直・・・
首に回った涼太の腕に、グッと引き寄せられて唇が重なる。
「早くしろ。オレ・・・青にかき回して欲しい。もう限界。早く挿れて」
はあ、涼太の前では「理性」の二文字がなんなのか分からなくなるな。
ジェルで濡らした指を差し込んで内壁を擦ると涼太の性感帯が、イイ所はここだ、と主張するように膨らんで俺の指を締め付けてくる。
「あ、あ、・・・・・・あぁっ・・・」
我慢がきかない涼太の体は、すぐに溜まった欲望を吐き出す。
「早すぎ。ちゃんと俺のでイッてくんねーと」
「はぁ・・・はぁっ、だ、から早く、挿れろって言った・・・・・・あ、あ・・・っ」
涼太を横向きにして、片足を高く持ち上げ、ゆっくり体を沈ませる。
「きっつ・・・」
きゅうきゅうと締め付ける熱い涼太の中は、俺を離したくない、と言っているように思えた。
奥の行き止まりに、何度も愛撫するように先端を押し付ける。
「あ、あ、やっ、奥っ、やぁ・・・あっ」
涼太の中は、俺の全てを搾り取ろうと痙攣を繰り返す。
まだ、まだ、もっともっと、涼太を侵食したい。
「涼太・・・、ココの行き止まり、ぶち破ってもいい?」
「あっ?えっ?む、無理っだろ、あ、んっ」
「無理じゃない。腹に力入れてイキんでろ。その方が楽だから・・・・・・いくぞ」
「待っ、あおっ・・・」
怯える涼太をよそに、俺は勢いをつけてこれ以上進めないくらいまで、自身を埋め込む。
「あぁ・・・っ!・・・・・・っ・・」
貫かれた衝撃に、涼太は目を見開いて、閉じることもできない口の端から唾液を垂らした。
正確には壁をぶち破ったのでは無く、直腸のその先、S字状結腸への道をこじ開けただけ。
「・・・っ、はっ、・・・あ・・・あ」
涼太は止めた呼吸を少しずつ吐き出す。
「痛い?」
言葉にならないのか、瞳いっぱいに涙を溜めた涼太はコクコクと小さく頷いた。
「俺の事、嫌いになる?」
ぎゅっと閉じた瞼の隙間から涙を溢れさせ、首を横に振る涼太。
「オレの・・・ぜんぶ、やる・・・て、言ったろ。・・・あおの、・・・すき、に、していー・・・」
絞り出された、掠れた小さな声。
俺には、こんな俺には、・・・涼太しかいない。
相応しいとか相応しくないとか、もうどうでもいい。
独占したくなって、嫉妬で狂いそうになって、誰よりも傷付けたくなって、どこまでも貪りたくなって、みっともない自分を晒け出して・・・
そんな欲だらけの汚い俺なのに。
こんなに真っ直ぐに純粋に受け止めてくれるこいつは、やっぱり次元が違う。
「涼太の全部、死ぬまで俺のものだ」
持ち上げたままの涼太の片足に口付ける。
「ふ・・・、それ、こっちのせりふ、だしっ。・・・つーか、早く動け」
「マジでかわいくねぇ。そんな口きけないくらい、ズッタズタにしてやる」
「ぅあっ!あっ・・・あ──・・・」
俺は涼太に優しくすることなんて、きっとできない。
甘く囁く事も、大切に扱うことも苦手だ。
だけど、誰よりも涼太を愛している。
それだけはきっと誰にも負けない。
涼太が受け止めてくれるからこそ、俺の歪んだ愛は、肯定されるんだ。
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