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第4話
……どうしてこうなったのだろう。
優大は、もう何度目か分からないため息をつくと、シャワーを止めた。
会社で予約してもらった今回の出張用のホテルの部屋は、ビジネスタイプのシングルだ。当然、他の人間を部屋に泊めるのはNGだが、透は慣れた様子でさりげなく同じエレベーターに乗ると、先に優大を部屋に行かせて鍵を受け取り、数分経ってから鍵を開けて入って来た。
バレたらまずいんじゃないか?と言うと、平然とした顔で、「ここ、俺の地元に近いの。このホテルって昔のダチの親がやってるんだよね。バレたら金払えば許してもらえるし」そう言って薄く笑った。
……バカなことした。お礼なんて、そんなのダメだ。何もしないぞ。ここに泊めてあげるだけでいい。
自分に言い聞かせ、浴室を出ようとしたら、ドアが開いて透が入って来た。全裸で、タオルで股間を隠そうともしていない。
華奢な身体だった。
たぶん自分よりだいぶ歳下だろう。もしかしたらまだ10代かもしれない。均整の取れたほっそりした身体は、色が白くて妙に艶かしい。
「どっ、どうして、君っ」
「男同士だからね。する前にいろいろ準備あるでしょ?」
透はにっこり笑って、無遠慮に中に入ってくると
「狭いなぁ、ここ。じゃ、早速始めよ?まずは何からする?キス?」
透はそう言ってぴったりと身を寄せてくると 、声も出ない優大の唇を細い指先でなぞり
「優しくしてね」
そのまま伸び上がり、唇を押し付けてくる。咄嗟に腕を掴み押し戻そうとしたが、誘うように舌で唇を舐められて、心臓が跳ねた。
……ダメだ、こんなの、ダメだ
そう思っているのに、押し戻そうとする手に力が入らない。
舌先が忍び込む。抗えないまま唇を割られて、ぬめる熱が侵入してきた。
腕を掴む手に力がこもる。引き剥がす為じゃない。引き寄せる為に。その甘い誘惑の口づけをもっと深く味わう為に。
気づけば、相手との境界が曖昧になるほど、深く貪りあっていた。
煽られて熱くなっているのは触れている場所だけじゃない。下腹が急速に熱を持ち、ズキズキ痛くなるほど勃ち上がっていた。
透の手が下に伸びて、その昂りに触れる。優大はビクッと震えて、口づけを無理やりほどいた。
「あ、触る、なよっ」
「どうして? もうガチガチじゃん」
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