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白銀世界(?×不二)

 予想以上の寒さに、いつもより早く目覚めた不二は、カーテンを開いて驚愕した。 「雪だ!」  東京で雪が積もるなんて話、十何年に一度だとニュースで聞いたことがある。溶ける気配もない。今日、学校へ行けばきっと菊丸辺りが雪合戦に誘ってくるに違いない。 「……あ、」  携帯電話が鳴った。送り主は分かっている。余計な装飾は入れず、『おめでとう』の文字だけ。それでも、表情が変わるのが自分でも分かってしまった。 「周助ー、起きてる?」 「起きてるよ、いまから行く」  雪道を歩くのは憂鬱、しかし不二は春の陽気を浴びたような晴れやかな気持ちで、部屋を出たのだった。 END 不二誕2014。

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