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とりっくあんどとりーと(仁王×不二)
「トリックオアトリート」
わざわざ神奈川の仁王の家まで押し掛けて、不二はニコリと言った。
「は?」
普段からイタズラを仕掛ける方である仁王は、ポカンとマヌケな顔で出迎えた。
「だって、君、僕から何かしなければ普通にペテン掛けてただろう?イタズラされるくらいなら、してやろうかなって」
「……お手上げじゃ不二、堪忍」
「ふふ、お邪魔します」
家にいた仁王の姉に会釈で挨拶をすると、仁王と一緒に彼の部屋に入る。
「んで、おまんは神奈川くんだりまで来て何する気なんじゃ」
「そうだね……」
仁王の手で扉が閉まったのを確認すると、笑みを浮かべたまま開眼し――、
「え、」
仁王の体をベッドに押し倒した。
「トリックアンドトリート」
ため息が口付けに消えて、仁王は不二の体重を受け止めた。
END
しかしそれも仁王のペテンでした。ハッピーハロウィン2015☆
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