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flaming ice(忍足×跡部)
跡部景吾と言う人間を表す時、周りの人間は必ず言う。
彼の前に立つ事は許されない。
彼の前に平伏す事しか許されない。
学校名の様に、凍り付く視線。
氷の炎に灼かれる様に、動かない自分がいる。
……と。
しかし、自分にとってはただの可愛い恋人だと忍足は感じていた。出会った時から暴君で王様だった。1年からKINGの座にいた。それでも、不思議と、前述の様な畏怖も、遠慮もなかった。恋人になる前から、不思議だけど普通の男だった。
「おい忍足、早く行くぞ!」
「はいはい」
さぁ今日は誕生日。お坊ちゃまにサプライズは通用するのか。内心笑いが止まらない。顔には出さずに、忍足は跡部の後を追った。
END
忍足誕2012。
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