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合縁奇縁(忍足×跡部)

 不思議な縁もあるもんだ。 「なんで、お前氷帝(こっち)来たんだよ」  本当なら、それこそ従兄弟と一緒に四天宝寺に行っても良かったんだ。 「別にええやんか」 「はぁ?」 「選ぶんは俺やし、ここに入りたかったんはホンマやし」 「なんだよ、それ」  メガネの奥が胡散臭い。それでも、インサイトで読まなくても嘘じゃないことは分かっている。 「こっち来て良かったて、ちゃんと思とるよ?」 「あぁ」 「跡部にも会えたし、みんなに会えた」  胡散臭い瞳に、吸い込まれそうだった。 「本当に、良かった」 「……忍足」 「ええな、こういうのん」  3センチしか違わない身体に包まれる。愛されてる実感、愛してる実感。運命共同体の実感。 「忍足、」 「ん?」 「これも必然的な運命だったんだろ?」 「せやなぁ」 「だったら、」  ぐぃ、と忍足の体を少しだけ下げて、半開きになっている唇に噛み付く勢いで口付けた。 「最期まで隣にいろよ、あん?」 「……もちろんや」  愛し合う為に結ばれたこの縁を、いつまでも。 END 同人活動10周年記念2本目。

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