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〇現在に戻ってくる
天子「ということです。まあ、兄があなたを好きな理由は知りませんけど。とてもうるさかったことは覚えています」
天子、また本に視線が戻る。
智之「そう、ですか……」
智之の心の声「まったく分からないじゃないか……」
心の中で頭を抱える図。
〇ホテルのルームサービス係、事務所にて
先輩のルームサービス係(女性)「私、802号室にディナー届けてくるから、牧田くん、ちょっと一人で対応宜しくね」
智之「あ、はい」
先輩の女性が部屋から出ていく。暫く何もなく、智之はずっと寛也のことを考えている。
智之の心の声『寛也さんは何を考えていたんだろうか』
突然、サングラスをかけた寛也の顔が脳裏を過る。
智之の心の声『あれ? もしかして、前にどこかで……』
トゥルルルルル、トゥルルルルルル
事務所の電話が鳴る。
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