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「本当に守ってくれるの?」
確認するように問いかけると、裕介は初めて春夜に笑顔を向けた。
「ああ、お前が俺の言うことを聞き続ける限りはな」
春夜は頷いた。男の自分に守るべき貞操などない。それに息苦しいこの家で、快活明朗で成績優秀。両親から可愛がられている裕介が味方に付けば、風当たりが少しは和らぐかもしれない。
その日から裕介との体の関係が当たり前になった。求められれば、春夜は体を差し出す。
裕介がどういう手を使ったのか、徐々に周囲の春夜に対する態度が変わっていった。
教師からのセクハラはなくなり、どこかよそよそしさはあるものの、放課後にひとけのない所に呼ばれることはなくなった。
上級生から絡まれることもない。同級生はたまにちょっかいを出される程度で、前から大した問題ではなかった。
「あの頃、俺がどうやってお前を助けたかわかるか?」
背後から春夜の腰を掴み、裕介が春夜の耳元に唇を寄せる。熱い息遣い混じりに問われ、春夜は首を横に振った。
「お前がセクハラされてるところ、写真に撮って教師に見せた」
思わず春夜は首を後ろに向ける。暗い影を落としている裕介は、額に汗を浮かべ可笑しそうに唇の端を釣り上げていた。
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