67 / 136
67
「隠さなくたっていい」
「えっ?」
「俺に気を使っているんだろう?」
言うなり松原は、襦袢の前をあっさり開いてしまう。春夜が足を閉じようにも、間に松原の身体があって閉じることはできない。
「意地悪ですね」
きゅっと唇を噛むと、松原は苦笑いを浮かべて春夜の唇を指でなぞった。唇が重なり、割り込んできた舌が優しく宥めるように絡みつく。嫌じゃないのだろうかと脳裏をよぎるも、何度も舌を吸われ脳が麻痺したように真っ白に染まってしまう。
松原の手がゆっくりと春夜の下腹部に移動し、勃起した性器に触れた。
「んっ……あっ……」
ゆっくりと動かされ、堪らず声が漏れた。熱い指が絡み、いつの間にか溢れていた蜜を纏っていく。
「ぁっ……ぼ、僕のは良いですから、早く挿れてください」
春夜が促すも、松原は手を緩めずにそれどころか動きを早めていく。
「んっ……あぁ、お願い。早く……」
果ててしまうのが怖くて、半ば泣きそうになりながら言うと、やっと松原の手が緩む。
ホッとしたのもつかの間、今度は指が後孔に触れた。
「……潤滑剤とかないのか?」
松原がキョロキョロと、周囲に視線を彷徨わせる。
「大丈夫です。そのまま……」
眉をひそめている松原に「準備してありますから」と告げた。
ともだちにシェアしよう!