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第2話▶️面接会場ってここであってます?

金森に紹介された《三食昼寝おやつ付き、世話係り募集》の仕事を受けるべく、諸々の手続きを金森にサポートしてもった。 あとは面接だ。相手側との日時調整も斡旋所が行ってくれた。自分はその日、時間に面接に行くだけだ。 ―――――― (面接の場所ってここだよな……) 金森に貰った資料を手に握り締め、周りを見渡す。 ビル、ビル、ビル、ビル…何処を見ても馬鹿でかいビルばかり。道行く人はお洒落なスーツを着込んだビジネスマンばかり。 (……俺、場違いなんじゃ…) そんな事を思い、立ち尽くしていた。 しかし、何時までもこの場に立ち止まることは、かえって目立つし、どうにもならない。 意を決して、指定されたビルに足を踏み入れる。 自動ドアを入って直ぐに、ホテルかと思うほどの広いロビーと、中央にインフォメーションがあった。 インフォメーションで、面接に来たことを伝えると「確認いたしますのでお待ちください」と言われ、ものの数秒で確認がとれたらしくIDチップ内蔵型カードが入ったネックストラップを渡された。 「エレベーター前でIDをかざして、52階にどうぞ」 受け取ったネックストラップを首にかけた。 言われた通りに、エレベーター前でカードをかざすとエレベーターのドアが開いた。エレベーター内に乗り込むとドアが閉まり目的の階に向かい上昇する。 エレベーターは、目的の階に到着したことを教える音を鳴らしドアが開く。 あっという間に目的地に来てしまった。 エレベーターから降りると、ふわりとした足の感触。床が絨毯の通路で、エレベーターの目の前には木目調の落ち着いた色合いの壁とドアがあった。 ドアの横には爽やかな印象のスーツを着た中年と思わしき男性が立っていた。 男性はこちらを見てふわりと笑い、どうぞと中へ促した。 (今まで経験してきたのと全然雰囲気違うじゃねぇか……どんな世話が必要なんだよ) 本当に場違いなのではないかと顔が引きつる。手には冷や汗、嫌な感じだ。 ふぅーっと大きく息を吐き出し、ドアの前で何度か深呼吸をしてから、何回かノックをした。中から「どうぞ」と声が聞こえたので、促されるままに恐る恐るドアに手をかけ、開く。 そして、1歩踏み込んだ。 「失礼しま…す……?」 扉の向こうはうって変わってトレーニングルームの様な部屋だった。 「えっと、俺、仕事の面接できたんですけど?場所間違えましたかね??」

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