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言葉
怖い夢をみる。
そう告げれば優しい母はあたたかい腕のなかに抱き込み、厳格な父は軟弱なことを言うな、といいながら頭を撫でてくれる。
絶対に言ってはならない。
夢の内容を告げてはならない。と脳内で警鐘が鳴り響く。
「覚えていないけど、怖い夢なんだ」
いつしか壊れた感情は静かに静かに沈んでいった。
沈んでいけばいつか底につくだろうと思っていたがどうやら違うらしい。
「バイバイ」
深淵に消えた感情に別れを告げた。
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