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第6話

 あのUFOも現実? まさかそんな、ありえない。 「なあ」 「なんだよ?」 「おまえん家って、超金持ちなのか?」 「うーん。そこそこは金持ちみたいだけど、別にセレブとかじゃねーし」 「あんなUFOもどき、作れるくらいなら、相当な金持ちだろ」  前髪をかき上げながら呟くと、空は腕を組みながら偉そうに言葉を返してきた。 「あれは本物だって言ってんだろ。あんたら地球人が言うところの未確認飛行物体、UFO」 「……おまえもどう見ても地球人にしか見えないんだけど」 「あのさー、あんたってエイリアンに偏見あるんじゃないの? 例えばタコみたいな姿やグロテスクな姿ばかり想像してるだろ」  確かにそれは図星であるが、こんなこと簡単に信じろという方が無理だろう。 「エイリアンの中にも地球人とほとんど変わらないのもいるし。大体俺はこの前あんたを元いた場所へ帰してやったんだぞ。お礼くらい言ってもいいんじゃね?」 「……そのことは感謝してるよ。どういうからくりを使ったかは知らないけど」  確かにあのときは一瞬でキャンプ場へ戻っていて、不思議でならなかったが、それでも目の前の少年の言うことをすんなりと受け入れることなどできはしない。雪人が生きて来た二十一年間の常識を覆してしまうことだから。 「からくりなんかじゃない!」  膨れる姿はどこから見ても抜群に顔のいい人間以外には見えない。  雪人はもうこれ以上その話題を続けることを放棄した。

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