「空……！」 　雪人は空の姿を認めると、駆け寄って来て強く抱きしめてくれる。 　その腕の力強さに敏感な空の体は痛みを訴えるが、その痛みさえ快感に変わってしまうくらい空は雪人のことが好きで。 「雪人……！」 　自分から逃げ出したというのに、愛する人の姿を見てしまえばもうだめだった。 　空は雪人の体を細い腕で抱きしめ返す。 「空……良かった……会えて」 「雪……んっ……」 　雪人の唇が空の唇に強く重なり、名前を呼ぼうとしていた声がくぐもったものになった。 　熱い舌が口内に入り込んで来て、空の舌を追いかけ、卑猥な音を立て絡まる。 　深いキスに、空の体中が快楽の悲鳴を上げ、一気に高みへと昇りつめてしまった。 「……はあ……相変わらず感じやすい体だな……」 　雪人の甘く掠れる声が耳元で囁き、イッたばかりでぐったりとする空の体を力強い腕が支えてくれる。 「空……、俺に黙っていなくなった罰、受けてもらうから」 「え……？　雪――」 　ふわりと体が持ち上げられ、二人が初めて言葉を交わした操縦席へと降ろされた。