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【7】-4

 うつぶせでベッドの下を見ていたら、うとうとと眠っていた。  夢の中でルイに抱かれた。ルイは優しかった。  ずっと、男にしかモテなくて若干やさぐれていた雫だが、考えてみたら相手は女性でなくても構わないのだ。  好きな人と結ばれることが重要なのだから。愛こそが、全ての呪いを解く鍵なのだから。  そう思った時、そうか、自分はルイが好きなのだと腑に落ちた。  超絶的に美しく、まばゆいばかりの姿をしているのに、謙虚で優しくて素直なルイ。小さなことしかしてあげていないのに、ありがとうと、たくさんの感謝を伝えてくれた。  目が覚めると、ウシガエルのルイが枕元にいた。  そのままの姿でもいいよと、手を伸ばして触れる。ルイの美しさは姿だけに宿るのではないと、雫はもう知っていた。

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