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鴨居をくぐる一意。
たじろぐ諒一。
諒一M「デカい…」
一意「待たせたな。先生?」
諒一の向かいの座椅子に腰を下ろす一意。
慌てたように姿勢を正し、頭を下げる諒一。
諒一「あ、いえっ。この度は顧問弁護士として雇い入れてくださって感謝しています。峰岸と申します」
テーブルの上に名刺を差し出す諒一。
一意が摘まみ上げた名刺を一瞥する。
名刺をテーブルに戻した一意が入口に視線を向け、諒一も釣られる。
フレデリックが手にお茶を乗せたお盆を持って部屋に入ってくる。
諒一M「金髪碧眼の外国人がお盆…。……似合わないというか…なんでこの家の人間はこんなにデカいんだ…」
お茶を諒一に差し出して微笑むフレデリック。
フレデリック「どうぞ」
諒一「あ、ありがとうございます…」
慌てて頭を下げる諒一に、クスリと笑うフレデリック。
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