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諒一が手に持ったカップの中のコーヒー。
諒一「驚かせて悪かったな」
一哉「別に驚いちゃいねぇよ。フレッドから話は聞かされてた」
諒一「そっか…」
カップの中身を見つめる諒一。
コーヒーを飲む一哉。
諒一「そういえば、あのフレデリックって人は何者なんだ? 辰巳さんのボディーガードって訳じゃないよな。仕事の遣り取りするって言ってたし」
一哉「ああ、あの人は親父の恋人」
諒一「そっか…」
和室に並んで座る一意とフレデリックのカット。
諒一M「確かに、違和感ないっていうか…一緒に居るのが当然って感じするっていうか…」
一哉「驚かねぇんだな」
コーヒーを飲む諒一。
諒一「……まあ…俺も好きな人…男だし」
驚く一哉。
一哉「ああ? マジかよ」
諒一「うん…」
はぁと溜息を吐く一哉。呆れたように首を振ってコーヒーを飲む。
諒一「親友だと思ってたよ。お前はいつも俺を守ってくれて、憧れのヒーローだった…筈なんだけどな…」
思わず諒一を見る一哉。
一哉「はあ? お前の好きな男ってまさか…」
諒一「うん。そのために俺は弁護士になった。お前に会いたくて…お前の隣に戻りたくて…俺は…」
諒一の言葉を遮るように盛大な溜息を吐く一哉。
静かに目を閉じる諒一。
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