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入学(2)

「いったぁああああいっ…!!」 急に触れられたことで逃げようと体をそらせたらベッド横の机に後頭部を強打した 「ご…ごめん! そんな驚かなくても…見えにくくないのかなと思って」 あたふたとあわてるネヴィルが頭をさすろうとしたが 痛がりながらガタガタ震えているフェルを見て手を引っ込めた 「ご…ごめんね ちょっと接触が苦手で…」 ベッドの端に逃げ震えながら無理やり笑おうとしているフェル 「こっちこそごめん 弟たちと同じような気持ちで馴れ馴れしすぎた」 人懐っこい笑顔で謝るネヴィルに申し訳無さがいっぱいになる (こんなやつが同室でガッカリしてるだろうな…) その後、中等部からの入学のフェルに学校のこと寮のことなど話してくれて 生徒会長に憧れてることまで教えてくれた 「生徒会長ってさっき挨拶されてた王子様だよね?」 それぞれベッドに腰掛け話し方も打ち解けてきた 「そーなんだよー!かっこいいよなーあのスラリとした手足、美しい黒髪!!」 興奮気味な同級生にクスッと笑みが溢れる 「あー笑ったな~!知らないんだよどんなにかっこいいか!初等部の時なんかさー」 とどんどん王子様のかっこよさを語るネヴィル 2学年も上のしかも王子様って一般人の自分たちにとっては近づくのも難しい存在だが 生徒会長でもあり寮監も兼ねていることで何かと関わりはあるようで 「でさージュリアス様がオレのことをネヴィって呼んでくれた時に恋に落ちたんだ~」 とベッドに寝転び枕を抱きしめながら頬を染め告白するネヴィル 「王子様はジュリアス様っていうのか」 「えー!?お前自分の国の王子の名前も知らないの!?どこの田舎者だよ~」 とほっぺを膨らませ怒る その時 夕食を知らせるベルの音が鳴り響く 「おっ!メシメシ~!行こうぜ」 とフェルに伸ばした手をハッと引っ込め 照れたように右手でコイコイとするネヴィル (いい人が同室でよかった…)とこれからの寮生活に対する不安が薄らぐフェルだった

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