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小さな姫と7人の従者 (2)

接触恐怖症のフェルが 髪とメガネで顔を隠し見えないようにしているのは 過去にトラウマがあって怖くてできないのだと知っていた なので7人は無理に見ようとせず 仲良く過ごしフェルの信用を得  接触恐怖症もだんだんと和らいできたと自負している 今までも守ってきた それはこれからも変わらない 変わらない…の  だが 豪華な広い部屋 美しいアークライトに守られるように座る メガネをはずし前髪を後ろに流した ―――天使がいた――― 透明感のある白い肌に桃色の頬 スッと通った鼻梁 チョコンと可愛らしい赤い唇 右目は光の当たり方によっては茶から金へと移り変わり 左目は新緑色から翡翠色へと移り変わるオッドアイ 自分たちが知っている臆病で控えめで優しいフェルが どこかに行ってしまったような錯覚に陥る だが目の前にいるこの天使の瞳が 落ち着かなく怯えを含んでいるのを見て (ああ…フェルだ…)と納得する 「フェルがこれからトラウマを克服し  顔を隠さなくても過ごしていけるように」 「いままでどうり守ってあげてほしい」 「それと…顔を出せるようになったら その弊害としてデレックのような不埒な狼藉に及ぶものが出てくるかもしれない」 「まぁ そうなったら そいつの未来はないんだけど…」 ポツリと恐ろしいことを言う この国の宰相の息子であり 国王の妹を母に持つアークライトに逆らおうとする人間がいるとは思えないが この天使を見て それでも手に入れたいと願う狂者は少なからずいるだろう 「ごめんね…みんなには入学以来よくしてもらって…  いつも一緒にいてくれてスゴク楽しい感謝しているのに…」 (天使が口を聞いたーーーーーーーーー!) (いや!フェルだしっ 同じ声だしっ!!) (あぱぱぱぱやぁっぱ これフェルなんだ) (やべーかわいーマジ天使!!) 全員がこの天使をこれからも守ることを強く誓った このアークライトの行動は フェルの身近にいるこの7人に 釘をさす意味もあるんだろうなと ネヴィルだけは不機嫌になっていった

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