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罪悪感 (2)
「なんで俺らの部屋にいるんだよ」
ロジェが自分のベッドに寝そべるネヴィルの頭を小突く
今夜も鼻に真っ赤なティッシュを詰めたネヴィルは
自分たちの部屋にいられずに向かいのロジェとティノ部屋にいた
ドアを開けたままにして自分たちの部屋のドアを見る
「出血多量で死ぬ…」
そういい鼻を押さえる
「護衛の意味よ! はよ戻れよ」
「無理…だから お前がいけよ」
ロジェとネヴィルは初等部時代からの悪友である
ティノも含めた7人の仲間たちは
アークライトの命を受け今日もお姫様 の警護をする
ーフェルが自慰を覚えたー
自分たちもとっくにしていたのでおかしいことでもないのだが…
「たすけてくれ~ もう耐えられん」
「ベッドに鼻血つけんなよ」
ヤイヤイと二人がもめてると向かいの部屋のドアが開き
風呂上がりのフェル(自慰後)が濡れた髪をタオルで拭きながら
分厚い眼鏡をかけロジェたちの部屋にやってきた
「ここにいたんだ いないからどこ行ったのかと思ったよ」
ゆったりとした真っ白の夜着に包まれたピンクに色づく肌
行為後だと思うと その場にいた全員の股間がうずいた
濡れた髪でいつもより顔が顕になっているフェルは
メガネなどでは隠しきれない美しさとエロさを放っていた
(こ…これは…マズイな)
(だろ?だろっ!?助けてくれよ…!)
ベッドの上でコソコソと話す二人に
「あー内緒話?ずるいんだ~ボクも混ぜてよ!」
と狭いベッドに乗り込んでくる
「わーわーわーーーーーーーー!!」
大声を上げながら 鼻血を噴出させながら倒れ込むネヴィルに
「ガンバレ…」と小さなエールを送るロジェだった
狭い部屋に4人の男たち(いや3人の男と一人の天使)
消灯時間も過ぎたのにコソコソ話しをしている
このままではネヴィルが出血多量で死亡してしまうので
雑談を装いつつフェルに自慰をするマナーを教えようとしていた
「オレは誰もいない校舎のはずれのトイレでするな~」
恥ずかしさを隠し自分を犠牲にしてティノが言う
「お…オレは! 昼休みにコッソリ部屋に戻ってきてやってる!」
ロジェも恥ずかしい告白をした
鼻血が止まらないネヴィルは
息も絶え絶えにロジェのベッドで死んでいるので放置しといて
なんとか『一人の時に』というワードをフェルに刷り込もうとしている
恥ずかしい話の内容にフェルのピンクの肌が更に赤くなる
(なんでこんな話になるんだろう)
と思いつつ興味津々で興奮が収まらない
話は何をおかずにするかということに及ぶと
「ジャーン!!」
ティノがベッドの下からある本を出してきた
ネヴィルもティノのベッドへとやってきて
3人はその本を覗き込んだ
大きな胸の美しい女神が
筋肉隆々の男に組み敷かれている
エロティックなその本に興奮しまくる男子たち
「たまらんな…あ~彼女が欲しい~」
「おっぱい触ってみてぇ~」
悶えるロジェとネヴィルに鼻高々のティノ
「おれっちは本屋だかんな こういうのイッパイ手に入るんだ」
とこの世の男子たちが羨ましくて仕方がない実家情報を披露する
この女神 ママにちょっと似てる
ママに会いたいな…
一人だけ違う反応でそのH本を見つめるフェル
「もっと スゴイの 見せてやろうか…」
悪い顔でわざとベッドの下からうやうやしく取り出した本
それは素人が作ったような薄い本で
表紙には美しい男が二人キスをしていた
「おまっ!!!コレ…」
「はうあっ!?!…」
その本には小さく AxJ と書いてあった
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