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罪悪感 (5)
ビックリした…
ボクの手を握ったジュリアス様の手が
すごく熱くて
すごく大きくて…
司教様の手とダブった
その瞬間 股間がうずき
罪悪感に包まれた
(ダメなのに…ダメなのに股間に意識がもっていかれる)
部屋に戻ってすぐにバスルームに入った
ネヴィルは誰かの部屋に遊びに行ってるのかいなかった
―――ズボンのベルトをはずす時間がもどかしい
下着ごと膝まで降ろす
(ジュリアス様っ…)
さっき掴まれた大きな手を思い出し自身を擦る手にイメージを重ねる
伏し目がちな目がボクの視線に気づき目を合わせる
―――手の動きを早める
(ボクを見る…見てる!)
―――目を瞑り 両手で擦り上げる
「ジュリアスさま…っ!!」
あっという間に達した
眼の前が真っ白になるほどの快感
ハァハァと息を乱しながら
久しぶりの自慰の快感に全身がトロけた
そして襲い来る罪悪感――――――
(ダメなのに…ダメなのに…!!)
狭いバスルームの中
フェルは壁に身を預け涙した
***ジュリアス視点****************************
赤ちゃんの肌に触れているような
極上の柔らかさだった
触れた手が熱い
動悸が治まらない
すごいいい匂いがした
抱きしめたかった
キスしたかった
でも
話しかけようとしたのに帰ろうとした
やはり避けられているのか…
アークライトとは楽しげに話しているのに
オレが話に加わると途端にしゃべらなくなる
以前はこうじゃなかったのに
やっぱりバレてるんだ――――――
************************************
「司教役をやめたい?!」
部屋に戻ってきたアークライトは叫んだ
ズーーーーーンって音が聞こえそうなほど落ち込んでいるジュリアス
(せっかく気をきかせて二人にしてやったのに なにやってんだこいつは)
デスクに座り額に組んだ両手をあて
地の底よりも暗く落ち込んでいる
「バレてるんだ…」
「お前が司教だってことがか?」
「たぶん…」
「それしか避けられるような覚えがない」
(あからさまにフェルがジュリアスを意識しだしているのはわかっていた
だがそれを避けられてると思うのか こいつ案外 恋愛慣れしてないな…)
「今更やめるって どう言い訳するんだ」
「て…転勤とか…」
プププッ
「笑うな 真剣なんだぞ」
ギロリと睨まれた おーこわ
「まぁ そろそろ懺悔のネタも尽きてきた頃だろうし、
それもアリかもな 今夜の懺悔の時そう言え」
「うむ それと
ここでのおしゃべりに参加するのもやめる」
「なんで?」
―――ツライから―――
オレと違ってアークライトと楽しそうに話すフェル
友達ともあふれんばかりの笑顔で話してる
オレにもあの笑顔を見せてくれたらいいのに
司教のフリをして弄ばれたって怒ってるのかもしれない
―――こんなツライ空間にはもう耐えられない―――
なんてカッコ悪すぎて言えるわけもなく
「とにかく今夜で終わらせるから!」
そういいオレは全てから逃げた
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