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夏季休暇 (4)

長かった夏季休暇が終わる1日前 ネヴィルとフェルは寮へと帰ってきていた 荷物を解きようやく落ち着きベッドに横になる 夢のような3週間だった 兄弟喧嘩すらも楽しくてクスクス笑って怒られた 「また秋季休暇にもおいで その頃にはこの子も生まれてるし」 お腹をポンと叩きながらネヴィ母が言ってくれた あの日 大泣きするボクをなだめながらネヴィ母はたくさんの話をしてくれた 『生まれてから死ぬまでなんて一瞬なのさ』 『だから後悔のないようにしないといけないよ?』 『明日死ぬかもしれないと思って今日言えることは今日のうちに言う』 ごめんね ありがとう 大好き 『明日もあるってみんな思ってるけどそんなことない』 『この一瞬一瞬がかけがえのない宝石のような時間なんだよ』 だから… 『後悔のないように生きるんだよフェル坊や…』 『そしていつかフェル坊やに大切な人が出来たら           この母さんにも見せに来ておくれね』 『フェル坊やはもう      うちの子だからね…』 泣き笑いのような顔でそう言ってくれた ********************************************** さわやかな風がカーテンを揺らす寮の自室 隣を見ると とうもろこし頭の親友が教科書を出して夏季休暇の課題に汗だくになっていた 「ネヴィル…」 「ん?なんだ? お前やり終わったのか?」 「うん」 「マジかよーうぜぇー」 ふふふ… 「ネヴィル…」 「あぁん?」 髪をガシガシとかきむしるネヴィル 今しか言えない今の気持ちを 素直に言おう 「ネヴィル大好きだよ…」 「!!!!!!」 「ありがとうね おうちに連れて行ってくれて            みんなに会わせてくれて」 「すごく幸せな夏季休暇だった!ネヴィルほんとにありがと」 真っ赤な顔をして机に突っ伏したネヴィル 「こっぱずかしーこと言うなよな~…」 ブツブツいいながらも 「あんな家でよかったらいつでも連れてってやるからな!」 太陽のような笑い顔でそう言ってくれたんだ  

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