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Petit frèreの相手は?【7】

ズーーーーーーーーーーン 地の底までも響きそうなズーンをアークライトの部屋中に響き渡らせている第3王子ジュリアス その男を呆れたように見つめるのは部屋の主アークライトとそのPetit frèreフロランだ 「どうして断られるのかわからない…」 ソファに深く腰掛け両手を額に当て落ち込むジュリアス 向かいのソファに腰掛けるアークライトの肘掛けに腰を下ろしたフロランの 美少女と形容されるその顔は、小悪魔のように可愛らしく 肩までのふわふわ栗色の髪の両サイドにピンクメッシュが入っている エメラルドグリーンの大きな瞳に、紅をひいたかのような濡れた唇 どうみても少女にしか見えなかったが その顔に似合わず毒舌でツンデレならぬツンツンな性格で それがまたファンにはたまらないとアイドルのような扱いを受けていた 「もったいぶってるだけでは?」と腕組をしたフロランが適当な予想をのたまう その発言にアークライトが髪のピンクメッシュの部分をメッと引っ張る 向かいの席のイチャイチャをジットリと見つめていたジュリアスが ハァーーーーッ!!と深いため息を漏らす 「それとも王子のテクニックが足りなかったとか?」 意地悪い顔で続けるフロランにアークライトが本格的に注意する 「お前は…いい加減にしなさい」 「アーク様はテクニックありそー   ボクもそっちには結構自信あるしいつでも試してみてくださいね~」 幼少の頃からアークライトのPetit frèreになるのが夢だと言い続けていたフロランを アークライトがPetit frèreにしたのは フェルがアークからジュリアスへと乗り換えたと 噂になるのを少しでも軽減しようとしてのことで フェルの時同様 形だけの関係で恋愛感情はない  「フェルの気持ちがわからない…」 暗い表情で呟く王子にフロランは 「わかるわけないじゃん そんなの本人に聞いてみないと」 「聞いた…けどなれないの一点張りで…」 「実は好かれてないとか?」プププ 自分の崇拝するアークライトのライバルで 密かにアークライトのほうが優秀だと思っているフロランは ここぞとばかりに王子に対する態度として有り得ない失礼発言を連発する 「そう言われると自信がなくなってくる…」 弱気な王子が少し可愛そうになったフロランは背伸びをしながら 「アイツのおかげでボクも念願のアーク様のPetit frèreになれたことだし  恋のキューピッドになってあげようかな」 そういいフェルの気持ちを探ってきてくれることになった

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