30 / 34

28

辰典「お前に、ちゃんと話せば良かったって後悔してる。……怖かったよな? すまなかった」 朱華「……」  辰典が頭を深く下げる姿をじっと見つめる朱華。 辰典「大きなお世話だとか、偽善者だとか思われたくなくて言わなかったんだが……、あいつらな……、お前の姉貴の借金を取りに来たらしい」  顔を上げて、言い辛そうに言葉を紡ぐ辰典。 朱華「え……」  朱華の脳裏に藤花の後ろ姿がイメージされる。

ともだちにシェアしよう!