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辰典「お前、他の奴らが断った理由を知っても途中で帰らなかっただろう? 俺はお前の書に向ける想いに惚れたんだよ。だから、直さなくて良い」  優しい声音で辰典が告げると葉菜が泣きやむ。 朱華「苑……辰典さん」  代わりに朱華が泣き出す。 辰典「なあ、俺にお前らを守らせてくれないか?」 朱華「でも……」  目を伏せる朱華。 辰典「何も気にするな。俺が守る。お前の望むことは全て守っただろう?」  そう言って辰典が下から顔を覗き込むと今までのことが脳裏に過り、朱華はハッとなる。

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