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ゆーちんは同期だけれど、研修でいたなあ、ぐらいの印象で、確かに見た目から目立ってはいた気もするけど初めは今程のオーラを纏ってはいなかった。 支店違いで配属された後、アイツは三年ぐらい海外駐在していたようだけど、本社で同じ部署になったときの第一声が、 「Rebecca!!」 これである。 勢いで抱きつかれた。 流暢な発音で距離近めに言われるとなかなかの迫力がある。 「ほら、あのー、えっと~~、Catだよ、えぇっとー、なんだっけ」 「猫?」 「そう!キミ、RebeccaがBabyだったころにソックリ!So Cuteでねっ、見る?見る?!見て!!」 どこぞのなんちゃって英語おじさんですか。 ツッコミどころが多すぎる。 これが第一印象。 ※ 「俺がなんで猫に似てんの」 「レベッカだよ」 「あー、そうだ、Rebecca」 「発音いいね、さっすが」 「あんな耳元で叫ばれたらねえ、発音まで覚えるわ」 居たたまれなくなった俺は、さっきから酒のペースが早いとは気づいている。 なんで俺がこんなに気まずい思いしなくちゃなんないの。おかしくない? 「気を使わせちゃってごめんね、凛ちゃん」 そうだよ、お前がもうちょい気を使えっての。 俺と仕事もやりにくくなるじゃん。 まあ同期だし? いい友達と思ってんの、こっちは。 「俺も、友達でも、いたい、…かなあ?」 聞かれても知らないって。 クラクラしてきた頭に響くその囁くような声は、俺の心臓に届いてちくちくと痛い。 「俺はゆーちんを友達としか見れないよ」 「いいよ」 「いいのかよ」 「それ以上になれると思っていないけど、あわよくばってことかあるかもしれないからもう少し頑張る」 「本人の前で言うのかよー変なやつーー」 「そう?」 頭にぽん、と掌が乗った感触がして、あーこういうの、女子にしたらモテ男がワンランク上のモテモテ男になるんだろうなあ、とぼんやり思った。

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