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第3話
視線を感じながらも通学路を歩き続ける。
「はぁ…」
最近まともに人と話してない気がする。
口からでるのは溜め息ばかりだ。
その時俺は気づかなかった。
なんかわりとデカイ石が足元にあったことを!
「…?!っわ」
やばい!
こける!
次の瞬間誰かに腰を掴まれる。
「ダイジョブ?ちゃんと気ぃ付けんと」
俺は驚きで声を失った。
この人って…
明るく笑いかけてくるこの恩人は学年1位の成績優秀者の風音 悠だ。
勉強だけでなく運動からなにからなにまでとにかくすごい。
顔良し頭良し、コミュ力も高くて関西弁で親しみやすい。
いわゆるハイスペックってやつだ。
成績がクラス2位なだけの俺とは天と地の差がある。(ちなみに1位は風音だ)
「ご、ごめんなさい…ありがとうございます…それじゃあ」
とりあえずこの場から去りたい。
今は極力人との関係は持ちたくない。
「まって、君名前何?」
聞く必要あるかそれ。
「え、えっと…」
「名前は?」
引く気ないな…
「朝井 青羅ですけど…」
「へぇ綺麗な名前やね」
「あ、ありがとうございます…?」
「せや、またな!」
「…」
な、なんか自分勝手な人だな…
「帰ろう…」
一瞬嵐が来て、一瞬で嵐が通りすぎてった気分…
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