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第2話

「……どうしたよ。 まぁた、んな寂しそうな面して……」 「……んっ、」 酒断ちしてから、弱くなった気がする。 脳内がぐらぐらして、自分一人でさえ支えていられない…… 「おっと、大丈夫か?」 「……ん……、」 酔いが回りすぎた僕は、先輩にしな垂れると、支えられるように肩を抱かれた。 それがなんだか心地好くて…… 先輩の服に手を掛け、肩に頭を乗せ、瞳を閉じた顔を先輩に向ける。 「おい、伊江。んな事すると、襲って食っちまうぞ」 「………ぃい、れす……ょ…」 「本気、だからな……」 ギシッ、とベッドが軋む。 裾を捲り上げられて、胸が空気に曝される。 「……ぅんっ、」 少し雑な手つき。 ちょっと指先がざらざらとして。でもそれが快感を押し上げて…… ぴくんっ、と体が跳ねれば、臍のまわりを舌先がくるくるとなぞられる。 「……ん……カズ……?」 いつもはこんな事、しないのに…… 腕が耳につくくらい二の腕を持ち上げられると、脇から脇の下まで舌先がツウッと滑り上がる。 「……あぁっ、ん !」 体の芯から擽ったい感覚と共に、ビリビリとした痺れが襲う。 「……ゃ、やらぁっ……」 脇の下を舐め尽くされた後、今度は突き出した胸の突起を責められる。 舌先でぐにっと押し潰され、ぴんっ、と弾かれれば、ちゅうっ、と吸い付かれ……柔く甘く噛まれた。 「……っ!……それ、ゃ……、カズ……」 小さな刺激……それが、ビリビリと足の爪先まで痺れ、意志に反してぴくんっ、と小さく跳ねてしまう。 身を捩って軽くイヤイヤをすれば、乳首から熱が離れた。 「………やらぁっ」 「 ″ナツネ″、じゃねぇのか……?」 微睡みの中、ナツネ、という単語だけが拾い上げられる。

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