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第44話 ラブホテルでの交わり
橘は、保の着ている服を少し乱暴に剥ぎ取ってしまうと、自分も余裕なく衣服を脱ぎ去り、彼の上へ圧し掛かった。
恋人のなめらかな肌を楽しむように唇を這わせ、ときに強く吸い上げて、所有の印を刻む。
そして橘は、もう既に固く勃起している自分の雄へ、保の手を導いた。
「あ……、橘先輩……」
「……保……」
彼は一瞬、戸惑ったように手をビクつかせたが、すぐに橘の雄へやさしく触れてきた。
保のなめらかな感触の手に触れられた途端、橘の雄はより大きく固さを増して……。
しばらくは保のたどたどしい愛撫に感じ入っていたが、やがて、橘は彼の手をソコから離させると、自分の下半身と保の下半身をぴったり重ね合わせて、大きく体を前後に動かした。
「あっ……、や……先輩っ……」
「……っ……、保……」
互いの雄が擦れ合い、得も言われぬ快感が生まれる。
「あっ……、せんぱ……、ああっ……」
「……たも、つ……」
「あっ……、先輩っ……!」
橘はなんとか持ちこたえたが、保は一回目の絶頂を迎えて、二人の腹部を愛液で濡らした。
まだ荒い呼吸を繰り返す保の体をうつ伏せにすると、橘は彼の双丘を揉みしだくようにして、広げた。
奥に隠された部分へキスをしてから、ソロリと舌で舐めあげると、保は身をよじって、悶え、
「あっ……、ああ……、あっ……あ」
あられもない善がり声をあげる。
じっくりと舌で舐めほぐした部分へ、保の放った愛液を絡ませた指を沈ませ、勢いよく抜き差しをすると、彼はシーツを力いっぱい握りしめ、淫らに体をくねらせた。
「あっ……あ……、指じゃ、足りない……、先輩が欲しい……。……れて、先輩を……入れて……!」
いつになく激しく、淫らに、橘を欲しがるのは、ラブホテルという空間が保をそそのかしているからなのか。
いずれにしろ橘の理性は、とっくのとうにどこかへ消えてしまっていた。
「保っ……」
彼の中から指を抜くと、バックの体位で、橘は保の中へと己の雄を挿入した。
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