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第45話 もっともっと激しく

 ズブリッと卑猥な音を立てて、橘の雄が根元まで保の中におさまった。 「ああっ……、あ、あ……、先輩っ……」  保の体が快感にしなり、甘く掠れた悲鳴が零れ落ちた。 「……保……、保……」  彼の中はたまらなく気持ちイイ。橘の雄に熱く絡みつき、すべてを絞りつくそうとするみたいに、強く締め付けてくる。  橘の頭が快感で真っ白になる。あまり長い時間は持ちそうになかった。  保に息をつくひまもあたえないままに、橘は動き始めた。  固く大きな雄で、保のイイところを集中的に突き上げる。何度も、何度も。  彼は大きな瞳から快感の涙を零しながら、甘く、切なく叫ぶ。 「あっ……、ああっ……、先輩、先輩っ……もっと、もっと……」  いつもより大胆に橘を求める保に、狂暴な雄が彼の中で暴れ狂う。  これ以上はないくらいに深く、強く、保を攻め立てる。  部屋に保の甘い悲鳴と、橘の喘ぎが響き渡り、大きな鏡が卑猥に絡み合う二人の姿を映していた。 「あっ……、あっ……! 先輩っ……!」 「……うっ……、保……!」  橘と保は、お互いの存在だけを感じながら、ほとんど同時に高みへと昇りつめた。  二人して達したあと、しばらくのあいだ、橘は保の上に覆いかぶさったまま、荒い呼吸を繰り返していたが、やがて半身を起こすと、恋人の体を仰向けにした。  快感が大きすぎたせいか、保は半ば放心状態で、ぼんやりと橘を見つめてきた。  橘は薄っすらと開かれた彼の桜色の唇へ舌を差し入れ、絡ませる。     ラブホテルという、セックスをすることを目的に作られた空間で、橘と保は、何度も何度も、終わりがないのでは、と思われるほど長く、愛を交わし合った……。    

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