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第49話 卑怯者たちへの抵抗
こいつら本気だ……!
保がそう思った瞬間、一人の男が襲いかかってきた。
なんとか、その男をかわすことはできたが、息をつくひまもなく、今度は二人の男が同時に襲い掛かってくる。
保は持っている通学カバンとスポーツバッグを振り回して男たちへ抵抗した。
ブチッ。
男たちの手にでも引っかかったのか、鈍い音を立てて、ウサギのマスコットの紐が切れ、弾みでマスコットがどこかへ飛んで行ってしまう。
「あっ……!」
先輩とお揃いのウサギが……!
保の意識がマスコットへ逸れた瞬間、隙ができてしまい、男の一人に背後から押さえ込まれた。
「やめろっ……!」
保は必死に抵抗したが、そのまま地面へと引きずり倒される。
三人の男が脂ぎった顔に厭らしい笑いを貼りつけて、保を見下ろしていた。
美少女が楽しげに話す。
「あたし、男が男に姦されてるところ見るなんて初めて。えぐそうだから正視できないかもー。でもユキコがスマホで動画に撮るから。分かってるわね、動画を拡散されたくなかったら、二度と橘くんには近づかないことね」
保は暗澹たる気持ちで彼女の言葉を聞いていた。
美少女も二人の女子生徒も、細くてか弱そうに見えるのに、やっていることは犯罪者と同じだ。
二人の大男が保の手と足を押さえつけているため、身動きが取れなかった。
男の一人が保の制服のシャツへ手をかけた。
保は恐怖と絶望を感じていた。
――橘先輩……、助けて…。!
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